剣舞闘道

剣舞闘道(けんぶとうどう)とは殺陣師範、藤原新乃介の考案した「舞う様に闘う」という意味の殺陣、またそれに通ずる表現。その根底には、武士道の精神や、殺陣と同じく伝統芸である日本舞踊の心得など、日本人が古来大切に育んできた「日本人」の素養がある。
しかし、伝統は時代と共に常に進化することを欲する。
100年前には新しい挑戦だったことが、今日の日本の伝統となり得る。
古き良き古典の技術と、現代のスタイリッシュな感性を正しく融合させ、「メイド・イン・ジャパン」を世界中に。
そして、未来に。
それが、剣舞闘道と歩む道。

剣舞闘道で学ぶ殺陣

剣舞闘道設立までの歩みと、その指導理念。
剣舞闘道が目指すものとは。師範、藤原新乃介からのメッセージ。

「舞うように闘う」という意味の殺陣、剣舞闘道。
その言葉の誕生の裏には、たくさんの葛藤と、たくさんの人達の教えがありました。
その一部を、ちょっとだけ皆さんに———

師範 藤原新乃介

フランス、アヴニョンにて韓国代表チームと

「踊りっぽいね」と言われ続けた、現場時代

剣舞闘道をご説明する前に、「殺陣」について少し触れておきます。
殺陣というのは、ものすごーく簡単に言うと、時代劇なんかでよく見るチャンバラのことです。もちろん、その他のアクションも殺陣の内に入りますが。

殺陣(たて)という言葉の語源は、歌舞伎の「立ち回り」が元になっていると言われています。かつては殺陣も形式美の世界で、いわゆる歌舞伎の「型」が立ち回りと言われていましたが、それにリアルを取り入れたのが、初代新国劇座長、沢田正二郎でした。
彼が新国劇の新しい演目として「殺人」(さつじん)という演目を提案しました。それは漢字が少し危なっかしいということで「人」の変わりに当てられたのが「陣」の字。「殺陣」の誕生の瞬間でした。

その後、「たて」という読み方が当てられ、今日まで続く、日本の「殺陣」が完成したのです。

現在、殺陣はたくさんの流派に分かれていますが、私が学んだ殺陣は、その新国劇の流れを汲んでいます。(現在は、「大山塾」として新国劇の殺陣は受け継がれています)
言ってみれば、日本の元祖殺陣。まだ歌舞伎の様式を残していたこの殺陣は、アクション等に比べ、刀の流れや足捌き、立ち姿にどこか日本の美しさを感じる、水のような流麗さを大切にしています。

今の日本に足りない、気品ある殺陣で、私はこの新国劇の殺陣がとても大好きで、自慢です。ですが、この新国劇の殺陣に加え、日本舞踊を学んでいた私はどこの殺陣の現場に行っても「踊りっぽいね」と言われ続け(笑)。

私の殺陣は、決して派手ではありません。「アクションが流行の現代では、摺り足を意識するような私の殺陣はパッとしないのだろうか…」と悩んでいました(剣舞闘道の自慢みたいな話にはしませんよ笑)。

元々運動神経がいいわけではありませんから、派手なアクションのひしめく現代で、飛んだり跳ねたり出来ない自分が立ち向かうにはどうしたらいいか。
私は、必死で自分にしか出来ない技術を探しました。忙しい舞台の合間を縫って、寝る間を惜しんで二刀流の稽古をしました。

「バック転が出来ないなら、刀を二本同時に高速で回せるようになろう」と、必ず拍手がくるオリジナルの必殺技も編み出しました(笑)。
しかし、それらはあくまで表面上の技術にすぎませんでした。

ヨーロッパのダンサー達に学んだ、一流の「意識」

また悩みはじめた時、フランス公演の話が舞い込んだのです。フランスのアヴィニョンには、世界中で活躍する一流のダンサーばかりが集まっていました。

ある日演劇祭での公演を終えて寮に戻ると、共演していたダンサー達が私の剣舞について話をしていました。「もしかして、褒めてくれているのだろうか…?」と、期待した私がバカでした。私が彼等に言われたのは、次の言葉でした。
「シンノスケ、あなたは体の中を意識していない。すごくもったいないよ。技術は素晴らしいのに」

体の中を意識する…?今まで技術の向上ばかりに気を取られていた私はどうにも彼等の言っていることが理解出来ず、深く話を聞くことにしたのです。
そこで解ったのは、彼等ヨーロッパのダンサー達は常に「体の中心(体幹)」そして「体の内側の筋肉の動き」を意識して踊っているということ。
踊っている時に、常に自分の体の内側の中心を意識し、そこから伸びている筋肉の動きを理解すること。上に引っ張れば下を意識し、右に引っ張れば左を意識し、外の世界のことだけでなく、自分の体の中で、四方八方に世界を広げていくのだ、と。
技術とは、体の外側のこと。体幹は、体の内部のこと。この2つのバランスが大事なんだ、と。

「体の中をもっと意識したら、あなたの剣は大きくなるよ。目の前の敵を倒すだけじゃなく、どんな巨大なドームでも、必ずその隅々まで剣が行き渡るようになるから」

石を投げつけられたような衝撃を受けた私はそれから、フランス、そしてオランダと、本場ヨーロッパのプロダンサー達に「体幹を使う」訓練を受け続けることになるのです(それはそれは超スパルタでしたよ(笑)。更に、パフォーマーにとって大切な、「空間の声を聞く」こと、「わからないを共有する」ことなど、いわゆる「コンタクト」と呼ばれる技術も学びました。

しかし、ある時私は気が付いたのです。私が彼等から必死に学んだことは、形は違えど、日本の芸の中にも受け継がれていたことに。

伝統の中に再発見した、剣舞闘道の「信念」

それは、日本舞踊でした。
私がアメリカから帰国し、生まれて初めて浴衣に袖を通し、間違えて女物の帯を選んでいた時代の話です。 師匠は私にこう言ったのです。

「意識を飛ばしなさい。丹田(おへその下あたり)を下げたら上に引き上げ、前に引っ張られれば意識を後ろに引っ張りなさい。左右も同じ。常に、全ての空間の中心に自分が存在していると思いなさい」

それは、まさしくヨーロッパの一流ダンサー達の身体論と同じでした。表面は地味な動きでも、体の中で、まさに巨大なドームにも匹敵する大きな世界を造り上げているのです。
ただ、自分はダンスという形でわかりやすく学ぶまで、その言葉の奥の深さに気が付かなかった。私はすでに、大切なことを学んでいたのです。
ただ、技術ばかりに気を取られ、意識が足りていなかった。

そこで初めて理解しました。日本人の積み重ねてきた芸の素養は、世界に通用するものだったのだ。大切なのは派手な技術ではなく、何が大切なのかを貫く信念なのだ、と。
そして、私は「剣舞闘道」を設立しました。現在は、刀の重さを意識する為に武道の基本に立ち返ろうと、古流剣術を学んでいます。

技を磨くことや、新しい感性や技術を学ぶことは、とても大事なことです。それによって打ち砕けるものがある。でも、それは常に、あらゆる基本の礎の上にあるということを忘れてはいけない。
「型くずれ」になるのではなく、常に「型破り」でいたい。「流行」ではなく、「伝統」を打ち砕いていきたい。
それが、「踊りっぽいね」と言われ続けた、剣舞闘道の信念です。

剣舞闘(殺陣)指導(都内)

ワークショップ形式の剣舞闘(殺陣)教室。

基本の足捌きや刀の持ち方から始め、型、基本12手、最後は立回りと、初心者にも丁寧に指導していきます。
剣舞闘で最も重要となる摺り足は、踊りの要素を大いに取り入れ、徹底的な反復練習で体に馴染ませます。
次第に立ち姿勢やお辞儀が美しくなり、日常生活においても、姿勢を褒められる様になるでしょう。

場所
都内スタジオ、会館等(主に新宿周辺)
日時
基本的に月4回(舞台や出張で変更有り)、週末に開催。
入会金
無し
料金
1回3,000円、4回で10,000円(4回受けるごとに4回目は1,000円に割引)
持ち物
足袋、角帯、木刀、浴衣(又は動きやすい格好)など

※ワークショップ形式なので、1回完結型。
「1回だけ参加してみようかな…」もOK

お申し込み・お問い合わせ

出張師範

ワークショップ形式の剣舞闘(殺陣)教室出張版。

個人はもちろんのこと、劇団や会社、団体単位での指導など承ります。日本全国、世界各国、依頼があればどこへでも。
「習いたいけど、地方だから無理」「習いたいけど、アメリカだから無理」そんなことはありません。
「日本語が話せない」方もご相談ください。ある程度までは英語でもご対応いたします。

場所
ご依頼主様による
日時
日帰り~最長2週間(指導内容、場所による)
入会金
無し
料金
要相談(人数、指導内容による。
目安として、1日1万円〜。
※往復交通費、宿泊など別途
持ち物
足袋、角帯、木刀、浴衣(又は動きやすい服装)など
※無い場合はご相談ください
お申し込み・お問い合わせ

剣舞、剣舞闘振付け

ご希望の楽曲をご用意ください。
踊りや戦闘の「イメージ」もございましたらお伝えください。出来る限りご相談に乗らせていただきます。
剣舞はもちろんのこと、剣舞以外(扇子の舞踊や、その他「これ使って踊ってみたい」等)ご希望ございましたら、こちらも可能な限りご相談に乗ります。
「忘年会で何か踊ってみたい」「発表会があって…どうしよう」「こんなの依頼していいのだろうか…」悩まずに、まずはご相談ください。

場所
ご依頼主様による
(遠方の場合はビデオでの振付けも承ります)
日時
1日~最長2週間
(振付け考案期間として1週間ほどいただきます)
入会金
無し
料金
要相談(振付け内容、指導日数による。
目安として、1曲振付け、
1日指導(3~4分の曲)2万円~)
※稽古の為のスタジオ、出張の場合は往復交通費、宿泊など別途
持ち物
内容による
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講師

剣舞闘道
代表師範 藤原新乃介

20歳の時に単身渡米。
世界の広さや、自らの日本人としての自意識の無さに衝撃を受ける。
帰国後、殺陣(新国劇の流れを汲む)と日本舞踊(坂東流、藤間流)を本格的に学ぶ。
アクター、パフォーマーとしてデビュー後、時代劇や、舞踊ショー等のショーパフォーマンスを中心に活動。

パフォーマンスグループTEAM SAMURAIの代表として「メイド・イン・ジャパン」をモットーに、フランス、アヴィニョン演劇祭や、オランダのカメラジャパンフェスティバルなど、世界各国で公演、パフォーマンス活動を行う。
ロシア、サンクトペテルブルクで開催された高等演劇コンクールでは最優秀作品賞、最優秀監督賞を受賞。

2011年、大山塾の金子早苗より正式に師範認定。殺陣師範となる。

海外では、サンクトペテルブルクの「シアターアカデミー」マスタークラスでの殺陣指導や、世界のトップアーティストが集まるワシレオストロフスキー区文化会館でのワークショップ等。
国内では、自身のワークショップを定期的に行うほか、芸能関係者や劇団単位での指導依頼も多く、2013年は女優、剛力彩芽の殺陣指導を担当している。
丁寧でわかりやすい指導には定評がある。

2014年、剣舞闘道考案。
来年度からは北米での活動、指導も視野に入れ、精力的に活動している。

特技は、二刀流、おかめひょっとこ、乗馬(ウェスタン)等。

動画一覧

お問い合わせ

剣舞闘指導、振付けのお申し込み、お問い合わせは、メールにて受け付けております。
「予算が…」「時間が…」「何にもわからないけどいいのかな…」などなど、
お気軽にご相談ください。教室の見学も随時受け付けています。

尚、藤原新乃介への出演依頼も承ります。こちらも合わせてどうぞ。

2015年度より、師範、藤原新乃介英国滞在につき、日本国内の出演はお断りする場合がございます。
ご了承ください。

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